エッセイ
楽しく学ぶ社会科産業学習 豆田啓二 「満点ゲットシリーズ こちら葛飾区亀有公園前派出所両さんの 産業と仕事大達人」
 

(1)地図帳で産業を考えてみよう
 食料や工業製品の生産、環境や歴史など、社会科の授業では、地図を活用することが重要です。製鉄業が盛んな地域を地図で見ると、海の近くにあり、港があり、まわりに発電所や工場が集まり、鉄道や道路が整備されていることが、わかります。地図をじっくりと見るだけでも、どういった条件がそろうと、どんな産業が盛んになるか、わかるのです。

(2)自分の生活の中から産業を考えてみよう
 ふだん何気なく食べている米や野菜が、どこでどのように生産され、どう運ばれてくるのか、という疑問が、社会科学習の始まりです。地名が書かれた袋や箱を手がかりに、産地が北か南か知れば、農産物と気候の関係がわかり、どう運ばれてくるのか考えることにもつながります。「なぜかな」という疑問をもとに、いろいろと調べていくうち、食べものは、農業や漁業、運輸業・卸売業・小売業などの仕事を経て、わたしたちの生活に入ってきていることもわかります。

(3)産業と人、地理的条件とのかかわりを考えよう
 いつの時代も人々は、豊かで住みやすい生活を、という願いをもとに、文化や産業を発展させてきました。工業では、一人ですべての工程を行う手工業から、道具の活用、動力を使った機械化へと進み、大量生産へと発展してきました。どうすれば安く大量に作れるかという工夫の結果です。
 また、海に囲まれた南北に長い島国で、国土の70%を山が占めるなど、地理的な条件が、日本の産業を形作っていることも考えられます。

 生活の中にあるいろいろな物事には、自分の生活と大きなつながりがあり、社会的な意味があることに気づき、「なーんだ、そうだったのか」「もっと調べたいな」と思うようになること。これが社会科の学習です。身の回りのことに、もう一度目を向けてみましょう。きっと新しい発見や素晴らしい出会いがあるはずです。

 

監修●
豆田啓二
新宿区立余丁町小学校長

1951年生まれ。東京学芸大学卒。全国小学校社会科研究協議会及び東京都小学校社会科研究会会長を務め、現在顧問。共著に『社会科の新授業計画(6年)』(国土社)などがある。

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両さんの産業と仕事大達人